最低賃金(時給)が上がることって本当に良いことなの?メリット・デメリットを解説

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先日、ニュースで「今年の10月1日より東京都の最低賃金が932円から958円に引き上げられる」という話題を扱っていました。これは「東京都」に限ったことではなく毎年10月頃になると全国で最低賃金が引き上げられます。

今年は38都道府県で最低賃金が上がることが決定しました。昨年まで最低賃金が1番低かった「沖縄県」でも今年は前年度よりも23円上がることが決定しましたので最低賃金が1番低い県は714円の「宮崎県」となりました。

最低賃金が上がる=時給も上がるわけですから、喜んでいる方もたくさんいると思います。

しかし、果たして最低賃金が上がる=本当に良いことなのでしょうか?

確かに私も日本にいてバイトをしているときは、最低賃金が上がることは嬉しかったです。
でも、日本より最低賃金が高いカナダに来て疑問を感じることが多くなりました。

そこで今回は、最低賃金が上がることについてまとめました。

最低賃金が上がるメリット

まずは、最低賃金が上がることによるメリットです。

経済が活性化する

最低賃金が上がることにより労働者が余分に使えるお金が増えます。それを消費に回すことにより企業の売上が上がり、ひいては経済全体の活性化へと繋がります。

例えば、あなたは、週に5日、1回8時間のアルバイトを最低賃金である時給700円でやっていたとしましょう。そこから720円に上がったら余分に使えるお金は、1ヶ月で3200円、1年間で38400円増えることになります。

もし、あなたが余分に使えるお金が年間で約4万円増えたらどうしますか?貯蓄に回す人も多いと思いますが、貯蓄のために銀行に預けたとしても、それは銀行で他の人に借りつけられる(信用創造)ので結果的には、経済の活性化に繋がったことになります。

格差が縮小する

次のメリットは「格差が縮小する」ということです。最低賃金があがることにより時給が低かった人の収入は底上げされますが、時給が元から高かった人の時給は最低賃金が上がったからといって上がりませんので格差が縮小されるということです。

私が日本にいるときは、パチンコ屋のバイトをしていたので田舎ながら時給は1200円ぐらいでした。一方でコンビニでバイトしている友達は、最低賃金である時給750円でバイトをしていました。

しかし、これが最低賃金が800円になるとコンビニの時給も800円に上がります。一方で私の時給の1200円は1250円にはなりません。(時給1220円とかにはなるかもしれませんが。)

どちらにせよ、私と友達の所得の格差は縮まったことになります。


最低賃金が上がるデメリット

ここまで読むと最低賃金が上がることは最高のことのように感じますが、最低賃金が上がることによるデメリットもあります。

失業者が増える

最低賃金が上がると「経済が活性化する」というメリットがあったので「失業者が増える」というデメリットは、なにか矛盾しているように感じがしますが、急激に最低賃金が上がれば、どちらとも起こりうる可能性があることですし、どちらかといえば「失業者が増える」可能性のが高いです。

それは、最低賃金が上がったことにより、人件費が上昇します。人件費を削減するために企業は、セルフレジなどを導入してレジをやっていた従業員はクビになってしまいます。つまり、失業率が高くなるということです。

実際に私が暮らしているカナダのマクドナルドでは、「セルフサービス・キオスク」というレジ係がいらないタイプの販売方法が主流になっています。今後は、日本のマクドナルドでも最低賃金の上昇とともにこのレジが急速に増えることが予想されます。

中小企業の経営がますます厳しくなる

先ほども書いたとおり、最低賃金があがるということは、人件費が上昇します。もし、人件費を抑えるためにセルフレジを導入したとしても機械代が掛かります。どちらにしても出費となります。

体力のある大企業は、この危機を乗り越えられるかもしれませんが、体力のない中小企業の経営は厳しくなります。最悪の場合、倒産するケースまで考えられます。

物価が上昇する

人件費の上昇で経営が厳しくなった企業は、どうすると思いますか?

一部の企業は倒産するでしょう。しかし、多くの企業では、それを防ぐために商品の値上げをして人件費上昇分の出費を補填しようとするでしょう。つまり、物価が上昇するわけです。

せっかく、最低賃金が上がって余分に使えるお金が増えたのに物価が上昇して今まで以上に生活費が掛かってしまうよになっては最低賃金が上がった意味がありません。

結局、最低賃金が上がることは良いことなのか?

ここまで最低賃金が上がるメリット・デメリットを見てきましたが、皆さんが知りたいのは、「最低賃金が上がることは良いことなのか?」ということだと思います。

結論から申し上げると私は、最低賃金が上がることは、良いことだと思います。
しかし、最低賃金が上がるといっても急激に上がるのではなく現状のように議論を重ねた上での最低賃金の上昇なら良いことだということです。

実際に日本の最低賃金は、ずっと上昇しています。バブル期よりも今のが最低賃金が高いというのは少し驚きですが。

余談ですが、2019年までに最低賃金を15ドルにすることを目標にしている私が住んでいたカナダ・トロントは物価が非常に高かったです。居酒屋(バー)で普通にご飯を食べてお酒を飲むと一人あたり8000円ぐらいはいってしまうことはザラでした。

これが日本でも起こると考えると少しぞっとします。最低賃金が上がっても吉野家の牛丼を300円ぐらいで食べることができないのなら、それは最低賃金が上がった意味があるのか考えさせられそうです

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